官公庁サイトの資料は、表現がかたいので、読みづらいですよね。
かんたんな言葉に直してみました。
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000610566.pdf
記事は引用です。 最後に「まとめ」で私の感想を書きます。
提言の概要
【現状】
日本国内の感染状況は、引き続き持ちこたえているが、一部の地域では感染拡大が見られる。
【懸念点】
地域で、感染源(リンク)が追跡できない患者数が継続的に増えた場合、これが全国に拡大すれば、爆発的な感染拡大を伴う大規模流行(オーバーシュート)につながる可能性がある。
【方針】
現時点では、社会・経済機能への影響を最小限としながら、感染拡大防止の効果を最大限にする、これまでの方針を続けていく必要がある。
次の3本柱の基本戦略を、さらに維持、必要に応じて強化し、速やかに行うこと
また、政府、地方公共団体への提言、市民と事業者の方々へのお願いしたいことを公表した。
では、提言の内容を解説していきます
はじめに
この見解は、新型コロナウイルス厚生労働省対策本部クラスター対策班が分析した内容等に基づき、専門家会議で検討した結果をまとめた。
提言の目的
オーバーシュート【爆発的患者急増】を防ぎ、
ロックダウン【外出自粛、移動制限】にしなくて済むように、提言をまとめた。
オーバーシュートとは
いつの間にか感染が市中にひろがり、爆発的に患者が急増すること。
こうなると、医療体制がパンクして、サービスや薬が行き渡らなくなる
対策として、他国のようなロックダウン対策をすることになる。
いまわかっていること
この感染症にかかった場合
・約 80%の人は軽症
・約5%は重篤化し、亡くなる方もいる
特に、高齢者や基礎疾患を持つ方 は特に重症化しやすい
状況分析
日本の対策
世界保健機関(WHO)は、3/11にパンデミックと表明(3月 11 日)
日本は、ひきつづき、3本柱の方針を実施し、強化する
感染の連鎖を小さくおさえて、それぞれの地域で適切に制御して収束できるかが重要
・海外から入る、新型コロナウイルスへの対応
・クラスター(患者集団)の感染源(リンク)を追跡できない事例の対策
日本のクラスター対策(早期発見、対応)の現状を、WHOは高く評価
WHOは、日本の戦略「クラスター(患者集団)の早期発見・早期対応」 を高く評価
今後の課題は、クラスター対策の人員不足。
【理由】は、専門家がすくないため。保健所の負担が大きいため。
北海道の感染状況と対策(緊急事態宣言)は、効果あり。新規感染者の増加をおさえた。国内対策も一定の効果あり
感染拡大の兆候があった北海道は、2 月 28 日に緊急事態宣言した。
・週末の外出自粛要請
・大規模イベントの開催自粛
・学校の休校
北海道の対策の効果はあった。新規感染者の増加を抑えた
実効再生産数(感染者1人が他人に感染させる人数)が減った
=新規感染者の増加を抑えられた
ただし、収束に向かっていないため、注視が必要。
※感染源(リンク)が追跡できない新規感染者数は、横ばいの状況。伝播が止まってない。
北海道知事による緊急事態宣言により、
道民の皆様が日常生活の行動を変え、事業者の方々が迅速に対策を講じられた。
その結果、急速な 感染拡大の防止に効果があったものと判断できる。
国内の感染状況と対策
国内の感染状況は持ちこたえているが、オーバーシュートの予兆もある
持ちこたえていますが、一部の地域で感染拡大がみられる。
たとえば、次の件は、オーバーシュートの兆候になり得るので注視が必要。
・都市部を中心に増える傾向にある。
・高齢者の福祉施設で集団感染があった。
・感染源(リンク)が追跡できない感染者が増えている地域がある。
国内での様々な対策の効果
現時点では、「メガクラスター(巨大な患者集団)」の形成は見られない。
国民の適切な行動変容により、国内での新規感染者数が若干減少し、効果があった。
重症化する患者
現状、入院者に占める死亡者数の割合は低く抑えられている。
日本の医師が重症化しそうな患者を検出し、適切な治療ができている
我が国の医療の質の高さを示唆 している。
今後の見通し
北海道大学教授の統計によると、オーバーシュートが起き、かつ、ロックダウンをしなかった場合は、日本は、最終的に人口の 79.9%が感染すると考えられる。
よって、オーバーシュートが起きた場合は、ロックダウンをせざるをえない。
そうならないよう、国民や事業者の皆様に、引き続き、「3つの条件が同時に重なる場」を避ける努力をお願いしたい。
国内外の現在の感染状況から、長期戦を覚悟する必要がある。
地域ごとの医療提供体制
専門的なので割愛 (医療提供体制の整備を各都道府県に呼びかけた)
地域ごとの対応に関する基本的な考え方
●感染状況が拡大傾向にある地域
・独自のメッセージ、アラートの発出、一律自粛など適切に対処
・危機を乗り越えられるまでの期間に限 って導入する
●感染状況が収束に向かい始めている地域
・感染拡大のリスクの低い活動から、徐々に解除すること
・感染拡大の兆しが見られた場合には、再び規制すること
●感染状況が確認されていない地域
・急激な感染拡大への備え
・「3 つの条件が同時に重なる場」を回避する対策は必須
・感染拡大のリスクの低い活動から実施
学校等
感染状況が拡大傾向にある地域では、一定期間、学校を休校にすることも一つの選択肢
【理由】
・子どもは重症化する可能性が低いが、重症化した事例も少数ある(中国)
・家族内感染からクラスター連鎖のきっかけになる可能性もある。
提言
政府及び地方公共団体への提言
専門的なので割愛
市民と事業者の皆様へのお願い
3つの条件が同時に重なった場での活動の自粛
感染者、濃厚接触者等に対する偏見や差別は許されない
特に、報道機関は配慮ねがう
感染者、濃厚接触者は、積極的疫学調査へのご協力 願う
感染者、濃厚接触者は、保健所の調査にご協力ねがう
事業者は、集団感染が発生した場合には、その情報公開にご協力ねがう
重症化リスクの高い方へ( 高齢者、持病のある方 )
共有の物品がある場所、不特定多数の人がいる場所などへ の訪問は避ける。
逆に、限られた人数での散歩などは感染リスクが低いので、健康維持におすすめ。
高齢者や持病のある方に接する方へ(職業、家庭の方)
家庭内での感染の拡大はよくみられるので、いっそう注意ねがう
若者世代へ
若者世代は、新型コロナウイルス感染による重症化リスクは高くない。
しかし、本人は気づかずに感染を広めてしまう事例が多く見られるので、
3つの条件が同時に重なることを避けるようご協力願う
医療従事者 へ
オーバーシュートが起きた場合、感染症指定 医療機関以外でも診療を行うことになる。
地域の医療機関ごとの役割分担を踏まえて、医療ニーズの低減努力をお願いしたい。
※一般診療を区分け、手術の延期など
PCR検査について
感染クラスター連鎖にならないよう、濃厚接触者にもPCR検査をする。
優秀だが万能ではないため、臨床症状もあわせて判断する。
大規模イベントは、中止か延期を検討。実施する場合の配慮点
大規模イベントは、中止か延期を検討する。やるなら、次の3点に配慮
①人が集まる場の前後も含めて、適切な感染予防対策の実施
②密閉空間・密集場所・密接場面などクラスター(集団)感染発生リスクが高い状況の回避
③感染が発生した場合は、参加者への確実な連絡と行政機関による調査への協力 などへの対応を講ずること
事業者の皆様へ
・従業員に何かあった場合に休みやすい環境の整備
・テレワークや時差通勤の推奨
・従業員の集団感染の予防に留意
・海外出張で帰国した場合、2週間は職員の健康状態を確認。体調に変化があった場合は、受診の目安を参考に適切な対応を取るよう職員へ周知徹底する。
新型コロナウイルス感染症対策の専門家会議 まとめ
犠牲者が出ていることは残念ですが、
中国と関係性が高いにもかかわらず、他国に比べて被害が抑えられていますね。
政府、官僚、官公庁が矢継ぎ早に対策していること
それにこたえる日本国民の協調性の高さ
医療体制の高さ
北海道をはじめとした日本の取組みは、世界に発信できるのではないでしょうか。
ひきつづき私も、感染予防のために、3つの条件が重なる行為を慎みます。
人類はウイルスへの体制を数万年かけて備えているはずです。
治療薬の開発にも期待しています。
経済状況が悪くなりそうな気配がありますが それほど悲観していないので、
無理しない範囲で投資も進めます。