時間も無い、お金の知識も無い中で、どのように勉強して合格したか?
過去問から試験傾向を調べて範囲を1/3ほどに絞り、実技中心に学習したのがポイントです。
学科・実技どちらも得点率60%を超えればOKです。
「効率的な勉強法とおすすめテキスト」と「FP試験」について書いていきます。
FP試験の受検資格
FP3級には、受検資格制限はありません。 誰でも受検できます。
FP2級には複数の受検資格があり、いずれか1つに該当すれば受検することができます。
2級
受検資格 | 受検申請書の記入方法と添付書類 |
3級技能検定の合格者 | 3級合格証書の合格番号を記入 |
FP業務に関し2年以上の実務経験を有する者 | 実務経験年数を記入 |
日本FP協会が認定するAFP認定研修を修了した者(注) | AFP認定研修の修了証書の写しを添付 |
厚生労働省認定金融渉外技能審査3級の合格者 | 合格した等級・コース名と受験した年月を記入 |
(注)修了日が受検申請受付最終日以前の日付に限られます。
FP3級は受験をオススメしない
FP3級は、世間的にはあまり評価されません。合格率が70%とあまりに高く難易度が低すぎますので、受験はオススメしません。
FP2級の受験資格は、自己申告
FP2級から、世間的に評価を受けます。会社によっては合格祝い金をもらえます。
ただし、「FP業務に関し2年以上の実務経験を有する者」の実務経験は?
保険や金融関係者以外の普通の会社員は迷いますが、実際に調査されることはありません。
※受験者数が多い中で、試験機関が受験者の勤務先履歴すべてに調査する手間と時間をかけるとは思えません。 (個人的見解)
私は当時IT系でしたが、「FP業務に関係する部分をやっていたと言えば言えなくもない」実務経験年数を2年として受験しました。
FP試験の合格率、合格基準、難易度
FP3級、FP2級ともに、合格基準は、60点/100点満点です。
学科、実技どちらも「マーク式」。学科実技両方の合格が必須。
FP3級の合格率は約70%。ほぼ、誰でも受かるレベル。
FP2級の合格率も、40%前後と、国家資格の中では高水準です。約半数が合格しますから。
とはいえ、本職(金融関係)の方が受験するため合格率が高いのも事実。
普通の会社員が受験する場合はそれなりの難易度にはなります。
実技は、きんざいの「個人資産相談業務」がおすすめ
FPの実技試験は、個人資産相談業務・保険顧客資産相談業務・資産設計提案業務の3種類から1つを選んで受検します。
私は 「個人資産相談業務」を選びました。
「個人資産相談業務」は、きんざい(金財)で受験できます。
「個人資産相談業務」の実技は、リスクマネジメントの問題が出題されませんので、一般会社員におすすめです。※学科では出題されます。
FP協会より、きんざい(金財)をおすすめする理由
FP試験は、FP協会ときんざい(金財)の二社があります。
次の理由から、金融専門外の方は、きんざい一択です。
- どちらも資格の価値に優劣は無し。
- 実技試験は、保険顧客資産相談業務・資産設計提案業務は、金融のプロ向け。
個人資産相談業務は、個人向け。きんざい(金財) - 市販問題集の対応度合いは、きんざい(金財)の方が高い
FPの勉強に使用したテキスト(参考書・問題集)は「ななみ本」
FP2級試験のポイントは、実技問題への対策であるとよく聞きます。
当時2chで評価が高かった 「みんなが欲しかったFPの教科書/問題集 2級」を使いました。
初心者向けでシンプルに分かりやすくまとまっています。
(プロ向けの本は、網羅性が高まり、頭に入りづらい)
問題集も同じシリーズのものに揃えました。そのほうが見比べられて、スムーズに学習を進められます。
FP2級の勉強方法(試験傾向チェック)
某掲示板では、実技試験の時間を思うようにとれなかった系の書き込みが気になりました。
ポイントは実技試験にあると思い、実技試験の勉強から始めました。
合格したかったので、勉強範囲を絞りました。
勉強の流れはこんな感じです。
- まずは参考書の目次を見て全体を把握
- 過去問から出題範囲の傾向を探る
- 教科書をさっと流し読み
- 出題傾向が高い分野の「実技」勉強を始める(実際に解く)
- 「学科」の過去問をひたすら解いて暗記。
土日は「実技試験」対策。平日は通勤中に「読書」
平日は、出題傾向が高い分野を中心に、教科書を通勤中に読む
土日は、「実技試験」対策をする。手を動かすので、通勤中には勉強が難しく。図書館で勉強しました。
過去問の出題傾向を調査!勉強範囲を1/3に絞る
資格試験の基本は、過去問!
- まずは参考書の目次を見て全体を把握
- 過去問から出題範囲の傾向を探る
「みんなが欲しかったFPの教科書/問題集 2級(所謂ななみ本)」について、各Chapterと過去問題出題範囲との関係を調べました。 過去3年分(2012年9月~2014年9月)
実技過去問 第1問 家族構成と社会保険の加入歴等
実技試験 第1問の問123範囲
- Chapter01.ライフプランニングと資金計画 (ななみ本)
過去3年分(2012年9月~2014年9月 計7回分)
※Chapter内容の「:」の右側は、小目次です。
Chapter内容 | 出題実績 | |
01 | FPと倫理 | 出題なし |
02 | ライフプランイング手法 | 出題なし |
03 | 教育資金計画 | 出題なし |
04 | 住宅取得資金計画 | 出題なし |
05 | 社会保険: 健康保険(任意継続) | 計3問 |
社会保険: 退職者向け公的医療制度 | 計1問 | |
社会保険: 雇用保険(高年齢継続給付) | 計4問 | |
06 | 公的年金の全体像: 国民年金の被保険者 | 計1問 |
公的年金の全体像: 保険料の納付 | 計6問 | |
07 | 公的年金の給付: 老齢厚生年金 | 計7問 |
08 | 企業年金等 | 出題なし |
09 | 中小法人の資金計画 | 出題なし |
上表から、9つのチャプターのうち、567を中心に学習。
特に当時出題が続いていた「雇用保険(高年齢継続給付)」と「老齢厚生年金」に注力しました。
保険料の納付は、当時は前年に出題されておらず、中程度の力で。
その他6つのチャプターは教科書流し読みだけ。実技対策はしませんでした。
詳細表は、次のリンク参照
実技過去問 第2問 資産データと運用方針
実技試験 第2問の問456範囲
- Chapter03.金融資産運用 (ななみ本)
Chapter内容 | 出題実績 | |
01 | 金融・経済の基本 | 出題なし |
02 | セーフティネットと関連法規 | 出題なし |
03 | 貯蓄型金融商品 | 出題なし |
04 | 債券 | 出題なし |
05 | 株式:ドルコスト平均法 | 計1問 |
06 | 投資信託 | 計4問 |
07 | 外貨建て金融商品:外貨預金 | 計4問 |
外貨建て金融商品:外貨建てMMF | 計1問 | |
外貨建て金融商品:FX | 計1問 | |
08 | その他の商品 | 出題なし |
09 | ポートフォリオ理論:期待収益率 | 計2問 |
ポートフォリオ理論:シャープレシオ | 計3問 | |
10 | 金融商品と税金:投資信託と税金 | 計3問 |
金融商品と税金: NISA | 計3問 |
チャプター67910を中心に実技の勉強をしました。
投資信託を売りさばきたいから、投資信託の出題が多くなりますよね・・・。
シャープレシオって言葉は、FP勉強して初めて知りました。大事なことです。
実技過去問 第3問 各種所得に関する税務
実技試験 第3問の問789に相当。
- Chapter04.タックスプランニング (ななみ本)
01 | 所得税の基本 | 出題なし |
02 | 各所得の計算:給与所得、事業所得 | 計2問 |
03 | 課税標準の計算: 損益通算できる所得 | 計1問 |
04 | 所得控除: 基礎控除、配偶者控除 | 計2問 |
05 | 税額の計算と税額控除: 配当控除 | 計2問 |
税額の計算と税額控除:住宅ローン | 計3問 | |
06 | 所得税の申告と納付:確定申告、源泉徴収 | 各回2問 計11問 |
所得税の申告と納付:青色申告 | 2問 | |
07 | 個人住民税、個人事業税 | 出題なし |
08 | 法人税等 | 出題なし |
09 | 消費税 | 出題なし |
確定申告と源泉徴収は、100%出ます! 控除を少し勉強しました。
p.s.この勉強を機に、個人事業主( 青色申告 )めっちゃいいじゃんって思いました。
確定申告のやり方【個人事業主/フリーランス/副業】税務職員が語る節税技
実技 過去問 第4問 不動産取引の検討概要
実技試験 第4問の問10、11、12に相当
- Chapter05.不動産 (ななみ本)
01 | 不動産の基本 | 出題なし |
02 | 不動産の調査:不動産投機 | 計4問 |
03 | 不動産の取引:宅地建物取引業法 | 計2問 |
04 | 不動産に関する法令:建築基準表 | 計4問 |
不動産に関する法令:区分所有法 | 計1問 | |
05 | 不動産の税金:不動産取得税 | 計3問 |
不動産の税金: 居住用財産の譲渡特例 | 計5問 | |
06 | 不動産の有効活用:土地 | 計3問 |
年度で傾向が分かれてる印象を持ちました。(たまたま?)
各Chapterのうち、上表の「:小タイトル」に絞って勉強しました。
実技 過去問 第5問 相続に係る親族関係と相続財産
実技試験 第5問の問13、14、15に相当
- Chapter06.相続・事業継承 (ななみ本)
01 | 相続の基本:遺言 | 毎回1問 |
相続の基本:遺留分 | 計4問 | |
相続の基本:遺産分割 | 計1問 | |
02 | 相続税:申告と納付 | 計2問 |
相続税:配偶者の税額軽減 | 計3問 | |
相続税:非課税財産(生保等) | 計1問 | |
相続税:課税対象と総額 | 毎回1問 | |
03 | 贈与税 | 出題なし |
04 | 財産の評価:小規模宅地の評価減特例 | 計3回 |
05 | 相続・事業継承対策 | 出題なし |
遺言、遺留分、相続税を中心に学習。
遺留分(いりゅうぶん)とは、恥ずかしながらここで知りました。
贈与税は、今後のために勉強するとよきです。
リスクマネジメント(保険)は、実技対象外:個人相談業務の場合
リスクマネジメント(保険)は、実技試験の対象ではありませんので、学科試験で合格できるレベルの基礎知識だけでOK.
わたしは、教科書を読んだあと、実際に保険相談を受けて、知見を増やしました。
ソニー生命保険の方は、ファイナンシャルプランニングの上で、保険商品を提案したので、保険売り込み屋さんとは違い好感が持てました。勉強にもなりました。無料(タダ)で。
予約状況もあるので、受験前に日程設定するためにも、早めに予約すると良いです。
FP試験の過去問(公式)と解説サイト 学科対策
FP試験の過去問題一覧は、きんざいの公式サイトで見られます(無料)
無料の過去問題解説サイトがあります。
学科試験の勉強は、試験の1週間前に上記サイトを使って必死に覚えました。
FP試験日程と受検手続きについて
FP2級の試験は、年に3回(1月、5月、9月)実施します。
個人で申し込む場合、受検申請の方法は次の2つです。
- インターネット申込み
- 申込書を郵送する
どちらの方法も 受検の申込み受付期間が 試験日の1ヶ月以上前までです。
試験時間
FP2級 | |
学科 | 10:00~12:00(120分) |
実技 | 13:30~15:00(90分) |
合格発表
模範解答は、試験当日の17時30分以降、公式サイトに掲載されます
試験の合否は、合格発表日の午前10時から、公式サイトで確認できます。
独学は不安。確実に、もっと効率よく勉強したい方へ
実は会社の命令でどうしても合格しなければならない方へ
オススメは通信講座です。スクールは社会人の場合、なかなか都合がつきませんので。
ゆーきゃんなどが有名ですね。
料金的に難しい場合は、「模擬試験」のみ受験するのも1手です。
模擬試験は、他の資格試験でよく利用しました。本番環境さながらで受験できるので実力試しになります。
また、LECでは無料Web講習があるので、参考までにみるとよいです。
あとは、実際にファイナンシャルプランナーから個人相談を受けると実感が湧きます。保険の見直しラボで、無料相談できます。お得に活用してみましょう。
予約状況もあるので、受験前に日程設定できるよう、いまのうちに予約すると良いです。